2010年8月24日火曜日

The catcher in the rye tranlated by Haruki Murakami

FACEBOOKで知り合ったイタリアの人は非常によく本を読む。
なので、その人とよく小説の話になり、その中でこのThe catcher in the Ryeを勧められた。
日本題名は「ライ麦畑で捕まえて」
こう聞くと一見ロマンチックな恋愛小説に思えるけれど、中身は全然違う。
アメリカの多感な少年の話。ゲーテの若きウエルテルの悩みの現代版(かなりの不良少年版)とでもいおうか。
進学校を退学処分になった主人公のホールデンは、その準備をしながら周りの寮の生徒たちについて色々考える。全てそれは否定的な感情から連なり、暴力的ないけすかない中身がからっぽな友達や、自分の事しか考えていなく、いつでもズカズカと自分の部屋に入ってきてしまう、周りから相手にされていない友達、結構その辺で見られる個性の人たちが数多く出てくる。
また、ホールデンには頭の固い両親と売れっ子作家の兄、自分を一番理解する妹がいる。
その家に退学になったことなど言う事もできず、学校が休みに入るまでプラプラと市街でホテルに泊ったり飲みに行ったりしながら過ごす。
その間も色んな人に出会い、色んな人から影響を受けるホールデン。
ホールデンが出会う人たちは決して特別な人ではなく、私たちが実際出会ったり、出会う可能性のある人たちばかり。
ホールデンを見ていると、その繊細なまでの感情が少し懐かしく思える。普通の人なら気付かない所での苦しみや怒りに、ホールデンはいちいち気づいてしまう。
また、私も繊細ではないけれども共感できる部分もたくさんあり、自分を客観視する事もできる。
若い、少し心もとない感じの気分を味わいたければ、この本はオススメ。
言葉いつものように乱暴だけれども、段々ホールデンの心がすさんで、苦しくなっていくのは少しせつない。
でも最後にはちょっと嬉しくなる事も待っているので、ああ人間っていいなって思える。

3 件のコメント:

  1. 「ライ麦畑でつかまえて」ってそんな話だったんだっけ?
    本持ってたんだけど内容一切覚えてない…。
    なぜ読んだのかも覚えてない…。

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  2. こんばんは。きのこの相方です。
    ちょうど何か読む本がないかと探していて、ちょっと興味をひかれたので読んでます。ホールデンって繊細だなあ、でも自分もこういうとこあるなあとか思いつつ読んでます。結構な長丁場になりそうですが頑張ります。

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  3. kurobinさん→ホールデンが退学してから家に帰る手前までの話。内容覚えてないなんてもったいないーー!でもあんまり印象にないってことは面白いと思わなかったのかな?
    かっぱさん→結構すいすいいくから思ったより早めに終わりますよ。ホールデンは繊細。でも、今まで自分だけかなあ?こういう風に思ってたのっていうところをついてくるから、面白い。

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