2011年5月2日月曜日

正義

根っからの悪人っていないと思っている。
ものごとの善悪って、そう簡単にピッチリ決められるものではないと思っている。
ある人にとってはとても悪い事に思えても
ある人にはいい事に思える。
優しい人だと思っていたのに
すごくずるい面がある人もいる。
すごく悪い事をしているのに
優しい面も持っている。
そういう、あやふやなものがたくさんあって、簡単に決められるものではないと思っている。
そういった意味で、いくらテロをおこした「悪人」のビンラディンであっても
殺害されて、それを正義だと言って喜ぶ気には全くおきない。
911のテロで犠牲になった人の関係の方々は、そうではないかもしれないけど、
私のような第3者にとってみれば、何が正義か何が悪かってのは
そう簡単には決められない。
テロがいいとは決して思わない。
それと同時に、戦争も殺害も、いい事だとは全く思わない。
なぜテロをおこそうとしたのか、なぜアメリカは戦争をするのか、
そこにどのような背景があったのか、
そういうものを理解し、歩み寄る姿勢がないと全く事は進展しないと思う。
憎いから、やられたから報復する、そこには悲劇しかないと思う。
アルカイダも、テロの行為を正義だと思っている。
アメリカも殺害を正義だと言っている。
同じだよ。

あれだけ危ない、テロの国だって言われていたアフガニスタンの人は
日本の被災者に義援金を送ってくれた。
一つの悪い事があったとしても、国はたくさんの人の集まりであり、
色んな人がそこにいるわけで、さらにその一人ひとりが色んな面を持っている。
今までニュースで危ない国だという認識しかなかったアフガニスタンの
人たちの優しさに触れ、印象もかわり、絆を生む事ができる。

善と悪ってなんだろう?って、このニュースを見て思ったのでした。

5 件のコメント:

  1. たびたびお邪魔しております。

    そう・・・そうなんですよね。
    善と悪って、すごく曖昧な判断だと思うんです。
    立場によって、時代によって、社会的背景によってだって、判断基準が違ってきますもんね。

    でも、善と悪の判断に懐疑的になってしまう私でも、おそらく「絶対悪」みたいなものは存在するだろうと思っていて、
    それは、人が集団の中で生活をする限り、「人の命を意図的に奪うこと」なのではないかなと思うんです。
    きっとどんな理由であれ、これは普遍であるべきな気がするんです。

    今回の“容疑者殺害”について、すごく複雑な心境になりました。
    これで報復の連鎖がより深くなってしまうな、というような。
    遺体を海に葬ったというのも、もし本当であればとてもショッキングです、人として。
    軍事戦略的に今後の“悪の芽をつむため”には、人権もあったもんじゃないんだな、と。
    理屈は理解できるにしても、yattyさんのおっしゃるように、テロの当事者でない限り何が正義で何が悪かは、第三者が簡単に判断できることではないって思いますよね・・・。

    ちなみに私は、「ビンラディン氏の殺害についてご存知でしたか?」という都内の街頭インタビューで、
    あるおばさまが「え、まだ生きてたんですか?」と言っていたことが大きなショックでした。
    殺害についての反応が、「まだ生きていたの」って・・・(驚)。

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  3. そう、そうなんです。
    yatty さんの言ってることは私が思っていたことです。

    昨日ニュースでオバマが「正義は勝った」みたいなコメント出してるの聞いて
    「正義ってなんだろう?」って思ってた。
    たしかに9.11のテロは最悪の出来事だけど
    それに対する正義を貫いた結果が「殺害」っていうのがなんともね…。

    この「殺害」によりまた恨みを抱く人がいたり
    報復攻撃する人がいたり
    結局なんの解決にもなってないと思うんですよ。

    9.11のテロの時にも私のこうした考えを
    友達に否定されたりしたのだけど
    約1年過ぎたころ「やられたらやりかえす」的な考え方ってどうなの?って風潮が出てきて
    私の意見も少しは肯定してもらえるようになった気がしました。
    でも負の感情からは何も生み出されないと思う。

    これでオバマは政治的に有利になったのかもしれないけど
    また誰かが悲しんだり辛い思いをすることになるのかもしれないなあって思う…。

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  4. コメントありがとうございます!
    ほんと簡単に善悪なんかわかりませんよね。
    アメリカがもし殺害も攻撃もせずに和解できていたとしたら(ほぼそれは無理だとしてもですが)、それは正義だと言って喜ぶ事もできたのでしょうけど。
    少なくとも、喜ばしい殺人ってのは存在しないのではないかと思いますね。
    日本人の犠牲者の親御さんも言っていましたが、
    「これで息子が戻ってくるわけでもないし、すっきりするわけでもない。一つの節目とは言えるかもしれないけど。できれば殺害せずに裁判にかけてほしかった」
    私も、これだと思います。相手の言い分を言う場を与える事もすごく必要ではないかと思うんですね。
    しかし、「まだ生きていたんですか?」とは。。(笑)
    あまりの他人事すぎて、笑いが出てきますね。

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  5. Kurobinさん、コメントありがとうございます。
    なぜかまたスパムにいってしまっておりました。
    この場合の正義って、アメリカにしか通用しない正義ではないかと思って、でも反対側にも正義があるからああいう事をやっていたりして、逆に正義って厄介だなって思っていましたね。
    イタリアの報道の中には、リビアの戦争は、あれは独裁政権への攻撃だと正義ぶっているけど、本当はフランスが石油を狙っているせいだとの見解もあるそうです。
    これが本当だとすれば、正義を利用した殺人ですよね。
    そういうのって本当に怖い。
    報復からでは殺し合いは終わりませんよ。

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