2010年9月12日にお台場MEGA WEB TOYOTA ショールームで行われたBig Issueのイベント。
第二部「生き難い社会を生き抜く知恵と方法」
Big issue日本の代表 佐野章二氏と、茂木健一郎氏に加え、現在販売を行っているホームレスの人3名が追加された第二部。
どうしてホームレスになってしまったのかを3名が最初に話す。
一人は、先天性の弱視で、建築関連の会社で働いていたものの、視力が弱い事がばれ、クビになったあげく社員寮も追い出されてしまった。親もいなく、兄弟に頼る事もできなかったその人は、路上生活への扉をあけてしまったのである。
「自分はホームレスではない、この人たちと違うんだ」
って思っていたけど、生活が長くなるにつれ、自分をホームレスだと認識するようになった。
せめて、身なりで嫌われる事がないよう、清潔には気を遣っていたという。
もう一人は、仕事での人間関係に辛くなり、家を飛び出して、東京なら他にも仕事があるのではないかと来てしまったが、なかなか職を手にする事ができず、時々ある日払いのバイトをしながら路上生活という事になってしまった。
あとの一人も同じように人間関係が原因。
最初っからホームレスになろうと思って東京などの大都市に来るわけではなく、職を探しに来たけれども見つからない、誰にも頼れない、お金もなくなった、という事で、路上に寝るしかないとなる人が多い。
そして、お金を少しでも蓄えなければとBig issueを始める。
路上で雑誌を掲げていると色んな人が話しかけてくれるのだそうだ。
なじみの顔も多くなった。
自分の近況や、仕事場のストレスなどを話していくサラリーマンもいる。
そういう人たちと話をできるのが嬉しくて、買ってくれなくても嬉しいとみなさんは語る。
中には、小さい子を連れた家族で来られる方もいて、3歳位の少女が、
「おっちゃーん!また来たで!遊んでーー」
と、その人に会うのを楽しみにしているそうだ。路上で一緒に歌を歌った事もある。通行人の目がはずかしかったけど、段々慣れてきて、通行人の人の目もみんな笑顔だって事に気づいて、大きな声で二人で歌ったそうだ。
渋谷東急本店前で販売している一人は、雑誌の中にペラ一の自作ミニコミを入れて販売している。
題して
~ホームレスなおっちゃんの一日~
イベントに参加した青年が、就職活動中にBig issueを買い、このミニコミに出会って、勇気をもらったのだそうだ。
「僕はこの場を借りてそのお礼が言いたいです。本当にありがとうございました」
青年は見事就職する事ができた。
だって、Big issueを買うような志の高い若者で、しかもちゃんときちんとしたお礼を言える、こんな素晴らしい青年を採用しないなんてそんな事があったら企業がどうかしてる。
ミニコミを書いた「おっちゃん」も、
「そんな、こちらこそありがとうございます」
と、びっくりしていた。
このやり取りを見て、私は泣きそうになった。
会社での人間関係でホームレスになった人が、今こうやって人との絆を築いている。世の中、社会は悪い事ばかりではなく、こういう素晴らしい事も潜んでいるから、死んではいけないなって思う。
まだまだ長くなるので、続く。
すごいね~!
返信削除収穫満載のイベントだったんだね!
そうだねー。ホームレスへの考え方が変わったね。頑張ってる人にはエールを送るよ!
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