2009年7月1日水曜日

ホストファミリー

私のホストファミリーになってくれた老夫婦は少し変わっている。とにかく人の世話をやくのが好きなママと全てママのいいなりのパパ。完璧カカア殿下の家。37歳の息子がいるのだけどハンガリーへ仕事で行っているので、二人暮らしがさびしいのか頻繁にホーjムステイゲストを入れている。基本的には親切で、私が朝食のシリアルの味がどうも苦手なのを察知して、次の日から毎日パンとオムレツにしてくれた。これはNZではかなり親切なのだそうだ。日本ではそれほど朝食にシリアルというのは定番にはなっていないけどNZでは定番中の定番。なのに朝から料理してくれるというのは親切この上ないらしい。私に気を遣ってか、ときどきアジアンなオムレツやヌードルを作ってくれるけれどこれはうまい!というものと、いやーこれは無理だというものの差が激しい。
ある日、昼に私の買い置きしておいた即席の味噌汁を作ってくれた。私の体調なども加味してくれたのだろうけど、飲んでみるとどうも変わった味がする。でも思い込みってのは恐ろしいもので、即席なのだからそんなはずはないと自分の舌が荒れてるかなにかで正確に味を判別できないだけだと思いだした。でも、2口、3口いくたびに体が「ギブアップしてくれ・・・」と叫んでくる。残すのも失礼だと思って死に物狂いで半分まで飲み、「これ変わった味がするんだけど」と聞いてみると、なんと、健康のために人参ジュースを入れたというのだ。どうりでぬるいと思った・・・。ママは絶対に味見なんかしていない。まずいというと100倍の言葉で返ってきそうなのでなんとか我慢して「変わってるね」だけで留めた。ほんと、できるなら試してほしい。味噌汁人参ジュース入りってのを。
ただこれは変わった事ではなく日常的におこっていた事例。
またある日、私に彼氏がいないのに心を痛めたママが、何やら私に色々男のタイプについて質問してくる。最初は近所にいる長老のようなおばあさんがいるのだけどその人に誰か紹介してもらおうかと言っていた。もちろん私は病的な人見知りもあるのでそれを断った。その後、社交場に出なければダメだと言ってカジノやバーなどに連れてってくれた。結果的に酔っぱらったママと6件もハシゴをし、よれよれになったママを家に連れて帰るという任務のみに終わった。そしてある日曜日、新聞を見ながら、
「結婚相手募集の記事を新聞に載せよう」などと言い始めた。それだけは避けたい!それだったらバーでナンパしたほうが100倍マシ!!!もう一生懸命自分は結婚しなくても寂しくなんかないんだよ(という言葉こそが悲しいけれど)と言いきかせ、なんとかその作戦はやめにしてもらった。その後も息子には彼女がいるけれど彼女からうばって結婚して私の娘になれとか、まあありがたい話ではあるけれどそういう説得を3カ月受けた。
本当にたくさんのエピソードを生んでくれた。私も「NOと言えない日本人になってはいけない!」という思いから言い張るところは言い張り、喧嘩もしたり、英語でだーっと話されると勝てないので思った事は手紙にして「これを今見ろ!私の気持ちだ!」といって目の前で読んでもらったりもした。
日本人と違ってこっちの人には言いたい事は言ったほうがいいと思う。日本人は何考えてるかわからないというのがNZの人の見解らしい。なんだかんだでホストファミリーとは喧嘩するほど仲良くなった気がする。お互い大人だから言いあっても次の日まで持ち込む事はないし、お互いがいいと思える関係に近づいてる実感がある。空気を読むという事を日本人はするけれどそれが海外でも通用するかというとほとんどしないというのが現状なのかもしれない。
よくホームステイでストレスを溜めてしまう人がいるけれどそうなる前に自分の気持ちはつたない英語でもなんでも伝えるべきかなあと思う。

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