2013年12月21日土曜日

フィギュアスケートを見て

見ましたかね。今日の男子フィギュアスケート全日本。
怪我をしてGPファイナルを棄権した高橋大輔。
羽生が高得点を出した後、全く本調子ではない状態で臨む高橋大輔。
ジャンプやスピンでミスが出て、それでも高橋らしい、どこを切り取っても
手の先まで計算つくされた美しさは、他の選手にはないものだった。
リンクから戻り、キスアンドクライで点数が出るのを待つ高橋。
見た人いませんか?
あの表情。
なんとも表現できない、切ない、悲しい、本当に苦しい、そういう表情。
リンクやあの席で泣く選手はいなくはないけど、あの時の高橋選手の表情は、
もうなんとも言えないものでした。
その後のインタビューで、おそらく泣いた後だろうと思われる顔。
今まで苦しい場面もあったけど、それでもそれを受け止めてしっかりした口調で話す高橋大輔とはまた違い、今回語ったのは、逃げたいと思う自分をなんとか戻すのに精一杯、という言葉でした。
レベルは違うにせよ、私にもそういう経験はある。
番組制作をしている頃などまさにそうで、下手をしたらゴシップ記事にすっぱ抜かれる、番組は終わってしまう、タレント達、他の多数の人達にも迷惑をかける、そういう一触即発のような中で仕事をしてきたので、何度かやはり逃げられたらどれだけ楽か、と思う事はあった。
そのたびに自分を逃げられないようにガードを作り、前にしか行けないような方法で進んでいったのです。
だから、高橋選手の抱えているものとは比べ物にならないけど、多少なりともあの気持ちはわかる。
そもそも人間に、弱いも強いもないと思うのです。私はよく強いと言われるけど、弱くはないかもしれないけど強いんじゃない、強くなければいけないから自分を叩きこんで進むんです。
そこの苦しみは、到底その立場になった人でないとわかりえない。
多分高橋選手は、あそこまでの繊細な表現をする人なだけに、心も繊細なのだと思う。なのに、苦しんで苦しんで、逃げたいのを必死でこらえて、プレッシャーや、これが最後のオリンピックだという事や、今までのやってきた集大成が今だという事や、そこで怪我をしてしまった自分とか、いうことを聞かない体とか、そういうものと戦っている。
それは、強いんじゃない。そういう単純なものではない、そう思うのです。
その全てが、あの表情。
もう、、、なんとも言えない。
でも、その苦しみが演技を更に高みへと導くのも確か。
頑張ってほしいよ!ほんとに。

で、フィギュアスケートの点数って、やっぱり技術が全てなんだなあって思う。
一つ一つの高橋大輔のポーズの綺麗さ、あそこの評価が低すぎるのは気のせいでしょうか。。
点数のつけかただから、しょうがないんだけどね。

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