私はとても厳格な父親と、少しだけ精神的に弱い母親の間に生まれた。
幼少時代、信じられない経験をして、感情を無くしてしまった事がある。
それでも親の愛情を受けながら、健康にそだってきた。
小学校4年で引っ越しをして、神奈川県へ。
悲しくも寂しくもなんともなかった。
うちの両親はいつも喧嘩が絶えなかったので、
毎日どなり声の中で小学校、中学校、高校と過ごしてきた。
家にいるのが辛くなり、中学から高校は、
3日に1度位は、両親の前で自殺しようと思ってすごしてきた。
結局そんな勇気なんかあるはずもなく、
いつもそれは妄想になって終わった。
そういう日々を送ってきたせいか、親と普通に話す事ができなくなってしまった。
もうさすがにいい年齢になり、こんなまんまではいけないなと思って
少しずつ話をするように努力をしてきた。
でもなかなかうまくいかない。
ありがとうやごめんねを言う事も、笑顔を見せる事もできない。
それでも少しずつ話す機会を増やしていけばなんとかなると思っていた。
今日、父親が掘りごたつの下におとしたてんぷらを拾って
ほこりまみれのままそのまま食べたので、とっさに
「なんでそれを食べるの!」
と言ったら、あっけにとられたのかきょとんとしていた。
話す事がなかったところに、ぽかっと穴ができた瞬間。
「うちには小姑がいっぱい」
と言いながら、めんどくさそうにパイプの葉っぱをつめていた。
急がず、焦らず、少しずつ何もなくなってしまった空間を
うめていければいいのかな。
父親が私が病気の時に一番心配していたのは事実。
言葉には出さないけれど、私が病院から帰る度に
部屋から出てきて私を見ていた。
(母親は心配せず(笑))
昔の事は昔の事。愛情が無かったわけではない。
これから少しずつ、歩いていけばいいだけの話。
0 件のコメント:
コメントを投稿